2021年2月11日木曜日

老化は病気である

LIFESPAN(ライフスパン): 老いなき世界  - デビッド・A・シンクレア -

昨年9月に発刊された本で、ハーバード大学医学大学院で遺伝学の教授を務め、長寿研究の第一人者による「老化は治療できる病気である」という主旨の本です。100歳を超えてもなお50歳くらいの若さで生き生きと過ごせる、そんな世界が近づいている、と言います。内容を少し紹介します。

いろんな生活習慣病の多くは、老化によっておきている。個々の病気を、膨大なお金をかけて治療していくよりは、大元の「老化」を治療すれば、もっと安価に効率良く疾患を減らせるとも書かれています。

2019年の死因統計(日本)では、第3位にはじめて「老衰」が入っています。近年になり老化・老衰で死亡する割合が急増。しかしながら、老衰の本質はいまだよく分かっていないのが実状です。しかも、老化の研究はどの程度まで進んでいるのか知られていません。この本は、老化研究の現状(どこまで分かっているか)とこれからどうなるかが予想されています。

本の中で、著者が実践していることが書かれています。以下引用してみます。
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・NMN1グラム(1000ミリグラム)、レスベラトロール1グラム(自家製ヨーグルトに振り入れて混ぜる)、およびメトホルミン1グラムを毎朝摂取する。
・ビタミンDおよびK2の1日推奨量を摂取し、83ミリグラムのアスピリンを服用する。
・砂糖、パン、パスタの摂取量をできるだけ少なくする。デザートを食べるのは40歳でやめたが、こっそり味見することはある。
・1日のどれか1食を抜くか、少なくとも少量に抑えるようにする。スケジュールが詰まっているおかげで、たいてい昼食を食べ損なっている。
・数か月に一度、専門家が自宅にやってきて私の血液を採取し、それを私は数十個のバイオマーカーについて分析してきた。どれかのマーカーが最適値を外れていたら、食物や運動を通じて修正する。
・毎日できるだけ歩くことを心掛け、上の階に行く際には階段を使うひょうにしている。週末はほとんど毎週、下の息子ベンと一緒にジムに行く。ジムではバーベルを挙げ、少しジョギングをし、サウナでしばらく過ごしてから、氷のように冷たい水風呂に漬かっている。
・植物をたくさん摂取し、ほかの哺乳類を口にするのはなるべく避けるようにしている(おいしのはわかっているのだが)。運動したときには肉を食べる。
・タバコは吸わない。電子レンジにかけたプラスチックや、過度な紫外線や、レントゲンやCTスキャンを避けるようにしている。
・日中と就寝時は、涼しい場所にいるようにする。
・健康寿命を延ばすうえで最適の範囲内にBMIを保つことを目指している。私の場合はそれが23〜25である。
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以上、引用でした。

運動習慣や食事抜きなどは私にもできそうです。
(甘い物大好きの私には、砂糖少なめ、デザート抜きはきついかも。。。)

注意:人間を対象にした臨床試験が現在進行中ではあるものの、厳密で長期的な臨床試験がなされた老化の治療法や療法は一つも存在しません。NMN等のサプリメントも、老化を防ぐ確定的な証拠はありません。さらにメトホルミンは糖尿病治療薬であり、日本ではサプリメントしては手に入りません。

寿命が延びたら、人口は急増して、地球がもたないと言う考えもありますが、著者はそうはならないと言います。なぜかは、本を読んでみましょう。

そして、何歳になっても、挑戦し続けることができる、そんな未来をどうやって生きていくのか。生き方も変わっていきますよね。

さて、私くらいの年齢では、この老化治療の恩恵にあずかることはできるのだろうか。ギリギリか。。。

(この本は、結構なボリュームあり、お値段もそれなり。手っ取り早く内容を知りたい方は、ネット上の要約サイトや中田敦彦のYouTube大学をご参照ください。)

院長


2021年2月4日木曜日

顔写真だけで認知症が分かるの...

先日、興味深いニュースがありました(1月26日)。

「認知機能が低下した患者を顔写真で見分けるAIモデルを開発」

東京大学医学部附属病院老年病科と東京都健康長寿医療センター放射線診断科の共同研究によるものでした。

認知症の正確な診断には、種々の検査が必要で、MRIなどの形態的な検査はもとより、PETのような高額な機器が必要であったり、侵襲的な髄液採取なども行われることがあります。

そのような点では、顔写真1枚で、認知症がある程度分かるとなると、簡単にスクリーニングができるという意味では、画期的です。

見た目年齢は、結構実年齢と異なることがあります。皆さん、若く見られたいというのも、見た目の年齢を若くすることが出来るからでしょう。老化が進んでいる方は、いわゆる老けて見える、という事があります。認知症の方も老けて見えることが多い。そのような背景があり、人工知能(AI)を使って、顔の写真から認知機能低下を見つけ出すことができるかどうかを調べたとのことです。

なんと正答率は約9割。高い精度で認知症かどうかの判断ができるということです。

面白いのは、顔の上半分よりも下半分のほうが、正確に認知症の判定がしやすい、ということですが、上半分で好成績とのこと。ということは、目と頭(頭髪?)の部分だけで、認知症が分かる。AIは一体目の何を見ているのでしょうか。

今回は、正面だけの顔写真で判定でした。いろいろな角度からの写真や、ある表情をしてもらうなどで正確性が上がるだろうというようなことも書かれていました。

認知症の方は、表情が乏しいとか、視線が定まらないとか、なんとなく認知障害のない方とは異なる表情があるような印象はありました。その顔つきを人工知能に判定させるという発想がすごいですね。私たちは、認知障害の患者さんについて、もの忘れの程度や脳機能の検査ばかりに気を使ってました。

今後、更に精度が上がってくれば、認知症の早期発見にもつながり、早い段階で治療ができるようになるかも知れません。

Aging 論文

ニュースソース 【1】【2】

院長


初めまして。関です。

初めまして。 4月から『訪問リハビリひだまり』のスタッフに仲間入りしました、理学療法士の関です。 この季節の新緑のごとく、エネルギッシュに精進してまいります。 何卒宜しくお願い致します。 早速ですが、皆さんリハビリの意味をご存じでしょうか? リハビリとはリハビリテーションの略語で...